OpenOffice.org

出典: Wikipedio


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OpenOffice.org(オープンオフィス・オルグ)は、オープンソース方式で開発されているオフィススイートの名称、及びその制作プロジェクトの総称である。省略形として OOo や OOO などが用いられる。オープンオフィスと称される事もあるが、「オープンオフィス」という正式名称で呼ばれるプロジェクトが別に存在する。

目次

概要

OpenOffice.org は無料で利用することのできるオフィススイートである。ソースコードが LGPL で公開されており、派生ソフトウェアが数多く存在する。派生ソフトウェアの中には OpenOffice.org の機能に改善を施したものや、テンプレートフォントを付属させたものもある。これらの中には、有償で販売されているものも存在する。各機能は統合されており、 OpenOffice.org というソフトウェアが単体でワープロ機能や、表計算機能をサポートしている。また、複数のプラットフォームOS)をサポートしている。

歴史

サン・マイクロシステムズはオフィススイート分野での Microsoft Office の独占的シェアを切り崩すため、1999年にドイツの StarDivision 社を買収し、同社が開発していた StarOffice (StarSuite) 5.2 を無償公開。その後2000年10月に StarOffice のソースコードを公開し<ref>「米サンが『StarOffice』のソース・コードやAPIを公開」ITpro、2000年10月17日。</ref>、 OpenOffice.org プロジェクトを立ち上げた。なお、StarOffice 自体は現在も OpenOffice.org をベースに独自のマニュアルや、フォント、テンプレートなどを付属させた形でサン・マイクロシステムズより販売されている。当初は日本語に対応していなかったが、その後 OpenOffice.org 日本語プロジェクトが誕生し、現在に至る。

2010年1月27日オラクルによるサン・マイクロシズテムズ買収完了に伴い、同社が開発元となった。

マーケットシェア

世界的にシェアは増加傾向にあり<ref>Market Share Analysis - OpenOffice.org Wiki</ref>、プロプライエタリな文書フォーマットに依存すべきでない官公庁などを中心に採用されるケースが増えつつある。日本では兵庫県洲本市<ref>「IT特区の洲本市、OpenOfficeを全庁内PCに導入ITmedia、2004年1月19日。</ref>、栃木県二宮町(現・真岡市)<ref>「『全事務職員がLinuxデスクトップを使用している町役場』は実在する」ITpro、2006年5月10日。
オープンソースも『使えば慣れる』、みんなが Linux、OpenOffice.org を使う町役場」japan.internet.com、2006年6月2日。</ref>、株式会社アシスト<ref>「アシストが社内通常業務をMicrosoft OfficeからOpenOffice.orgへ全面移行」ITpro、2007年3月15日。
社内のPC700台からMS Officeを削除したアシスト『OpenOffice.org移行の障害はこう解決』」ITpro、2007年3月28日。</ref>、住友電気工業株式会社<ref>「『コスト削減が狙いではない』、住友電工OpenOffice導入の真相」ITpro、2008年5月23日。</ref>、福島県会津若松市<ref>「会津若松市がOpenOffice.orgを全庁導入へ『順次MS Offceから切り替え,5年間で約1500万円削減』」ITpro、2008年5月29日。</ref>、株式会社トーホー<ref>「トーホー,OpenOffice.orgの導入を決定,アシストの支援サービスを採用技術評論社、2009年1月27日。
トーホーがオープンオフィス採用、PC約1500台に一斉導入」ITpro、2009年1月27日。</ref>、愛媛県四国中央市<ref>「四国中央市がOpenOffice.orgを全庁PC1100台に導入,5年で3300万円コスト削減」ITpro、2009年3月31日。</ref>、三洋機工<ref>「三洋機工、OpenOffice.org導入で約2500万円のコスト削減を見込む」、ITmedia、2010年4月14日。</ref>などの採用が話題になっている。2010年4月には、県レベルでははじめて、山形県庁がOpenOffice.orgの評価検討を開始し、将来の採用を目指している<ref>「山形県庁、OpenOffice.orgの評価を開始ITmedia、2010年4月20日。</ref>。
日本以外ではシンガポール国防省<ref>「月刊『OpenOffice.orgコミュニティ通信』――11月号ITmedia、2004年11月8日。</ref>、フランス経済・財政・産業省<ref name="news101">「月刊『OpenOffice.orgコミュニティ通信』――2月号ITmedia、2005年2月18日。</ref>、フランス内務省<ref name="news101" />、ハンガリー国防省<ref>[1]Template:リンク切れ
Template:PDFlink </ref>、マケドニア共和国財務省、オランダハールレム市<ref name="news101" />、イギリスブリストル市議会<ref>Bristol City Council</ref>などで採用されるケースがある。

また、代表的なLinuxディストリビューションでは、標準のオフィススイートとしてプリインストールされているケースが多い。

今後

Renaissance

User Experience チームが開発を行っている、OpenOffice.orgの将来のGUIを開発するプロジェクトである。

特徴

ライセンス

OpenOffice.org はオープンソースかつコピーレフトGNU LGPL の元、フリーで公開されている。当初はサン・マイクロシステムズ独自の SISSL (Sun Industry Standards Source License) と LGPL の2重ライセンスで公開されていたが、2005年9月2日にサン・マイクロシステムズが SISSL の廃止を発表して以降 LGPL に一本化されている。

ドキュメントファイルフォーマット

OpenOffice.orgでは OpenDocumentを標準の形式としている。また、WordExcel など、Microsoft Officeファミリーのファイルフォーマットの読み書きをサポートしている。これらのフォーマットへの互換性はバージョンごとに向上を果たしている。ただし、 Microsoft Office 2007 に採用されている Office Open XML は読み取りのみがサポートされている。

OpenDocument

Template:Main OpenOffice.org は ISO/IEC 26300 および構造化情報標準促進協会 (OASIS)で規定される OpenDocument Format (ODF) を標準の文書形式としている。

OpenDocument は StarOffice と、その派生の OpenOffice.org が利用していたドキュメントファイルフォーマットを元に開発された、ドキュメントファイルフォーマットである。2005年に構造化情報標準促進協会 (OASIS) が OpenOffice.org のファイル形式を標準化認定しており<ref>「OASISがXMLベースのファイル形式『OpenDocument 1.0』を承認」ITpro、2005年5月24日。</ref>、その後 ISO 26300 により承認された。 OpenDocument 形式のファイルは、XMLで記述された複数のデータファイルをZIP形式で圧縮したものである。OpenDocument 形式には相互接続性があり、サポートするソフトウエア同士は、違うベンダのものであっても相互に一定の読み書きが保障されるとされている。

Microsoft Office では 2007 Service Pack 2 より OpenDocument 形式に対応している。一太郎は2007より標準対応している。なお、一太郎2006 は追加モジュールで対応している。 Template:Main

OpenOffice.org 1.x で作成されたファイルは前述の通り OpenDocument の基となっているため、 OpenDocument を標準のファイルフォーマットとした OpenOffice.org 2.0 以降でも読み込み、保存ともにサポートされている。 OpenDocument 形式へ変換(エクスポート)することにより相互接続性を得ることも可能である。

マイクロソフトが開発し、 Microsoft Office 2007 以降で採用されているファイル形式 OOXML も ISO で標準化認定されたが、これはOpenDocument形式とは互換性がないものである。

政府調達

OpenDocument形式がISO標準と規定されたことで、各国の政府機関により OpenDocument形式のファイルが政府調達の条件に加えられるようになった。欧州委員会は政府調達で OpenDocument形式を用いることを推奨している<ref name="itpro236970">「オフィス・ソフトのファイル形式ODF(OpenDocument Format)がISO標準に」ITpro、2006年5月4日。</ref>。日本国内においても、将来的にOpenDocument形式が政府調達の要件になる可能性もあり<ref>「『政府調達でODFの採用が進む』、米IBMの標準・オープンソース担当副社長」ITpro、2006年5月2日。</ref><ref name="itpro236970" />、大企業の政府調達部門を中心に OpenOffice.org を導入するところも現れている。

クロスプラットフォーム

OpenOffice.org はクロスプラットフォームで、2009年8月現在リリースされている最新版の OpenOffice.org 3.1 は、 Microsoft Windows2000以降)、LinuxFreeBSDSolaris(x86 と UltraSPARC)および Mac OS X v10.4 以降に対応している。

バージョン 3.0 よりMac OS Xのネイティブな環境である Aqua ユーザインタフェースに対応。3.0以前の OpenOffice.org は、X11版でMac OS Xに一応は対応していたものの、X11版は、 Mac OS X とユーザインタフェースの統一が取れておらず、また、X11のソフトが動作するための X server をインストールする必要があり、あまり普及しなかった。Java を利用して Mac OS X (Aqua) へ対応した外部プロジェクト NeoOffice が存在し、 OpenOffice.org のMac OS X 版として利用されてきたが、Aqua に対応した3.0がリリースされたことにより、 NeoOffice から OpenOffice.org へ移行するユーザーも見受けられる。

多国語対応

多国語版が同時に開発されており、世界中で同一のソフトを利用することができる利点は大きい。また、内部は Unicode で処理されているため、 OpenOffice.org 日本語版でも、欧米の言語のみならず他地域の言語を扱うことができる。

なお、開発にドイツ国内の技術者が大きく関与しているため、英語と並んでドイツ語関係の機能も充実している。

アジア諸言語としては、日本語のほか、韓国語中国語に対応している。複合文字言語 (CTL) では、アラビア語タイ語ヒンディ語ヘブライ語に対応している。

各機能

OpenOffice.org は統合オフィススイートで、各機能は別個のソフトとして存在しているわけではない。統合ソフトであるため、共通の機能も多く見られる。

起動時にコマンドライン引数を指定することで、機能を指定して起動できる。

コマンドライン引数(例)
機能 コマンドライン引数
ワープロ (Writer) -writer
表計算 (Calc) -calc
描画 (Draw) -draw
プレゼンテーション (Impress) -impress
データベース (Base) -base
数式エディタ (Math) -math

共通の機能

OpenOffice.org では各機能を通して OpenDocumentを標準のファイルフォーマットとしている。共通して PDF 形式への出力に対応している。

OpenOffice.org にはスタイルと呼ばれる機能がある。多くのオフィススイートでは標準の書式設定を変更できるが、スタイル機能では文字や段落のスタイルから、箇条書きのスタイルやページスタイルを自由に設定することができる。ただし、これらスタイルは各ドキュメントに保存されるもので、スタイルで変更した内容を標準設定として適用することはできない。

共通して英単語のスペルチェック機能があり、間違った英単語を入力した際に修正することができる。また、打ち間違えた英単語を自動で修正するオートコレクト機能がある。これは、 youyuo などのように打ち間違えた場合、本来の youに自動修正を行う機能である。

数式エディタ「Math」の機能は「Writer」や「Calc」などでも使うことができる。そのため、文書中に簡単に数式を埋め込むことが可能である。

ワープロ (Writer)

300px|thumb|OpenOffice.org Writer (バージョン 3.0) Template:Main ワープロ機能。スタイルの編集機能により長文の文章の編集が容易となっている。文法チェッカーの機能はWriter自身には存在しないが、拡張機能をインストールすることで利用することができる。

また、縦横の文字数を指定することで、原稿用紙などに印刷することもできる。

ただし、Microsoft Word に比べアウトラインプロセッサの操作上の自由度が低い。また、罫線あるいは表機能において点線や破線などを用いることができない、縦書きにルビ機能を用いた場合文字の位置がずれるという問題などがある。


多国語対応なので、次のような各言語に特別な機能が、世界共通で付与されている。

  • 欧米語対応(文字種の変換)
    大文字/小文字の変換ができる。
  • アジア諸言語対応(文字種の変換)
    半角/全角変換・ひらがな/カタカナ変換ができる。この機能は主に日本語を念頭に置かれている。
  • 日本語対応(日本語の再変換)
    Windows 上のかな漢字変換ソフトウェアで、文字の再変換機能を利用することができる。
  • 中国語対応(中国語の変換)
    中国語のテキストの書記法(簡体字又は繁体字)を変換することができる。
  • 韓国語対応(ハングル/ハンジャ変換)
    選択した韓国語テキストをハングルとハンジャの間で相互に変換することができる。

標準フォーマットはOpenDocument (*.odt) だが、プレーンテキスト (*.txt) 、Rich Text Format (*.rtf) 、HTMLドキュメント (*.htm, *.html) などの形式のほか、Microsoft Word 97/2000/XP (*.doc) 、DocBook (*.xml) 、Microsoft Word 2003 XML (*.xml) 形式での保存などもできる。

HTMLエディタ

300px|thumb|OpenOffice.org Writer/Web (バージョン 3.1.1) HTML編集機能。 Writer-Web ともよばれるこのエディタは、 WYSIWYG HTMLエディタの一種に属し、画面上で実際の文書を逐一確認しながら HTMLの作成を行うことができる。テキストエディタのように HTMLタグを直接用いた編集にも対応する。Webサイトの製作目的としてはピクセル単位での編集に対応していないうえ、一般的にWebサイトに用いられるフォント種類はゴシック体だが、HTML編集機能の既定のフォントをWriterと共有しているため、Writerの既定のフォントが明朝体等に設定されていた場合、フォントが競合しない。また、CSSへの対応は決して高くは無い。このため、現実的なウェブサイトの制作には向いていない。同様なフリーの HTMLエディタとして代表的なものには、これ以外にも Mozilla Composer やその派生の NvuKompoZer などが存在する。 Template:-

表計算 (Calc)

300px|thumb|OpenOffice.org Calc (バージョン 3.1.1) 表計算機能。 OpenOffice.org 1.x では処理できる行数が32,000行までに、列数が256列までに制限されていたが、 OpenOffice.org 2.0 からは、行数が65,336行、 OpenOffice.org 3.0 からは列数が1024列に拡張された。後述のGo-OOでは、バージョン3.1.1から行数が1,048,576行になった。

Calc の関数ウィザードに用意されている関数は、データベース、日付と時刻、財務、情報、論理関数、数学行列統計、文字列、アドイン関数に分類されている。関数自体は Excel と同様のものが多いが、Excel では引数を ,(カンマ) で区切るのに対し、 OpenOffice.org Calc では ;(セミコロン) で区切るという違いがある。 Excel ブック(ファイル)のインポート/エクスポート時には自動的に変換されるが、 OpenOffice.org が標準で , で区切るように変更することはできない。

多言語対応の点から Calc の日付の書式については、異なる紀年法での表示が可能である。以下に、表示可能な主要なものを列記する。

なお、日付はシリアル値として処理されているが、Excel が1900年1月1日を「1」としているのに対して、Calcでは、1899年12月31日を「1」としている。ただし、1900年3月1日以降についてはシリアル値は一致する。これは、 Excel(および先行していた表計算ソフト Lotus 1-2-3) が本来閏年ではない1900年を誤って閏年と認識してしまうことに由来する。そのため、 Calc では1900年3月1日以前の日付であっても曜日が正しく計算されるようになっている。(標準の1899年12月31日スタートのほかに、ベースとなったStarCalc1.0やWindows版Excelに合わせた1900年1月1日、Mac版Excelに合わせた1904年1月1日の設定もある)

一方、セル枠の罫線のデザインに点線や破線が使えないと言った問題もある。これについてはバージョン 1.0 がリリースされた時代である2002年10月にコミュニティに要望<ref>Issue 8275</ref>が送られているが、7年経った最新版のバージョン 3.1 でも利用できない状態のままである<ref>[2]</ref>。 他にも、セルの結合操作を行った後の結果が異なったりするなど、細かい部分ではExcelとは異なる動作をするものが多い。

データベース (Base)

300px|thumb|OpenOffice.org Base (バージョン 3.1.1) データベース機能。リレーショナルデータベースに対応している。 Base は OpenOffice.org 2.0 から登場した機能である。もっとも、その元となるデータベース機能(データソース)は 1.0 当時から存在していたが、ユーザーから「Microsoft Access のようなデータベース機能はないのか」という要望が強く、分かりやすいように機能として独立させるとともに強化が図られたものである。

他のデータベースソフトに比べて他形式での出入力機能が不十分であるが、その代わり、ワープロ機能や表計算機能との連携は密である。

最も標準的に使用するのは HSQLDB であるが、そのほかに次の形式などに対応している。

Oracle Database, MySQL, Microsoft SQL ServerJDBC, ODBC経由), dBASE, Microsoft Access, Adabas D, Excel, テキストファイル, MozillaWindowsのアドレス帳, Apache Derby Template:-

プレゼンテーション (Impress)

300px|thumb|OpenOffice.org Impress (バージョン 3.1.1) プレゼンテーション機能。機能的には Microsoft PowerPoint を凌駕するレベルに達している。Impressには予めプレゼンテーションの作成ウィザードが用意されている 。そのため、プレゼンテーションの作成に詳しくないユーザーであっても、画面に表示されるウィザードに従えば簡単なプレゼンテーションを完成させることができるよう配慮されている。配布資料を作成する機能を備え、 Impress のみでプレゼンテーション全体を製作することが可能となっている。また、 OpenOffice.org 3.0 からImpressとDrawに独自の表機能が追加されており、表を用いたプレゼンテーションの作成が容易にできる。ただし、Impress に予め用意されているテンプレートは二つと少なく、有用な利用には追加の必要性が高い。3.1から図形などにアンチエイリアス処理を施せるようになったため、図形を用いたプレゼンテーションが使いやすくなった。 Template:-

描画 (Draw)

300px|thumb|OpenOffice.org Draw (バージョン 3.1.1) Template:Main 図形描画機能。作図のみならず、レイアウトの複雑なパンフレットの作成にも活用できる。さらに、簡易的なDTP用途のソフトウェアとして利用することができる。ベクターベースの線画や編集、3Dモデルの作成・回転・影付けなどの機能が提供されている。

Adobe Flash 形式のファイルを出力する事ができる。ベクターグラフィックスであるため、ベクターデータによる画面表示では拡大や縮小をしても描写の劣化が起きない。 図形同士を線分によって連結するコネクタ機能によって、図形を移動させることも容易である。色の指定は、 RGBCMYK などによっても行うことができる。

OpenOffice.org 2.0 からは多数の図形(星型や顔型など)が当初から用意されるようになった。また、SVG形式の出力が可能になった。 Template:-

数式エディタ (Math)

300px|thumb|OpenOffice.org Math (バージョン 3.1.1) 数式エディタ機能。デザインサイエンス社の MathType のデータのインポート・エクスポートが可能。また MathML 1.01 形式で出力できる。

選択ウィンドウから数式を選択することもできるが、コマンドウィンドウでコマンドを入力することもできる。慣れると素早く数式を入力することができ、また LaTeX などとは異なってコマンド編集中にリアルタイムで結果数式が表示されるという利点もある。

Math単体で複数の数式を作成した場合、画像をその都度挿入していくことで動作が重くなる。このため数学の証明問題などを作成する場合は、Writerに一つ一つの数式をオブジェクトとして組み込むことで、レンダリング処理を式ごとに分割させることができる。

例えば、二次方程式の根の公式Template:-

x={-b+-sqrt{b^2-4 ac}}over {2 a}

のように記述すると

<math>x=\cfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}</math>

のように表現できる。

チャート

グラフ機能である。ワープロ機能や表計算機能に用いられる。ワープロ機能や表計算機能と同様にチャート機能として開発が進められている。

この機能により以下のようなグラフを作成することができる。

なお、円グラフやドーナツグラフの表示順序は、標準で反時計回り(左回り)となっている。 Template:-

マクロ

OpenOffice.org では BASIC 言語を用いたマクロが利用できる。 OpenOffice.org には統合開発環境が付属しているため、知識があれば誰でも手軽にプログラムを作成し定型業務の自動化を簡単に行うことが出来る。基本的にインタプリタ型の言語であるため、コンパイル(ビルド)の作業は不要である。

Universal Network Objects (UNO) インタフェースを用いて C++Java など他の言語プログラムを呼び出すこともできる。

また、このインタフェースを用いて OpenOffice.org API (Sun StarSuite API) を利用することにより、共通ダイアログを利用したり、 OpenOffice.org のファイルに直接アクセスしたり、 MySQLPostgreSQL などの外部データベースに直接アクセスすることができる。

OpenOffice.org BASIC の言語仕様はサン・マイクロシステムズの StarSuite Basic と同じである。

なお、 OpenOffice.org BASIC の言語仕様は Microsoft OfficeVBA と似ている。変数、制御文、演算子などは VBA と同じなので、言語仕様を覚える手間は少ない。しかし API が全く異なるので、 VBA のマクロをそのまま使うことはできない。たとえば Excel と Calc ではセルの内容にアクセスする方法が大きく異なる。

Template:-

拡張機能

拡張機能を利用することができる。

OpenOffice.org repository for Extensions

Template:Infobox Website

拡張機能を登録し、公開することのできる場所である。ここには多くの拡張機能が登録されており、その多くが自由に利用することができる。

たとえば、Sun Microsystems, Inc.が公開している「Sun Presenter Console」を利用すれば、Impressでプレゼンテーションするときにスクリーンとは別に、パソコン画面にプレゼンター向けの時計やノートを表示できる。

Template:-

プロジェクト

OpenOffice.org の開発プロジェクトである。OpenOffice.org には複数のプロジェクトがあり<ref>projects: OpenOffice.org Projects</ref>、これらが共同で OpenOffice.org を開発している。各プロジェクトはリーダーを主体としてプロジェクトが構成されている。

Native Language Confederation

各国語版の OpenOffice.org を開発するためのプロジェクト群である。これらは OpenOffice.org のユーザインタフェースを翻訳するだけでなく、各国で OpenOffice.org の広報活動も執り行う。

OpenOffice.org日本語プロジェクト

OpenOffice.org を日本語に翻訳するためのプロジェクトである。そのほかに、広報活動が行われている。Japanese Language Project、JLP とも略される。 公式サイト

User Experience

ユーザーインターフェースの改善と開発を執り行なうプロジェクトである。UX と略される。公式サイト

Renaissance

User Experience チームが主体となって行っている、OpenOffice.orgの次期ユーザインターフェースの開発プロジェクトである。 公式サイト

Extensions

OpenOffice.org repository for Extensions を運営している。

Website

Webサイトの製作を担当するプロジェクトである。

批判

オフィススイートは開発の規模が大きく、多くの開発者を必要とするプロジェクトであるが、アクティブな開発者が少なく、2008年12月にはわずか24人しかいないことを批判されている<ref>「Michael Meeks氏曰く、OpenOffice.orgプロジェクトは『極めて病んでいる』状態スラッシュドット・ジャパン、2008年12月30日。</ref>。

また、日本のOpenOffice.org関連のコミュニティや掲示板などで、日本語プロジェクトが批判されることもある。現在の OpenOffice.org にはワードプロセッサー機能において罫線機能や、ルビ機能、均等割付機能、表計算処理ソフトウェアにおいては入力規則における日本語処理など、日本語を用いたオフィス文書の作成において重要視される機能が満足するような状態ではないこと、そして日本語プロジェクトが本家プロジェクトにこれらの改善のための活動を怠っていると批判される。

派生ソフトウェア

  • StarSuite (StarOffice) - OpenOffice.org をオープンソース化したサン・マイクロシステムズによる派生ソフトウェア。
  • NeoOffice - Mac OS X に Java で対応。速度は劣るが、より Mac OS X に順応している。
  • Lotus Symphony‎ - IBM が独自の改良を施したオフィススイート。
  • Go-OO - OpenOffice.org に取り込まれる可能性が低い拡張機能などを取り込んだ派生オフィススイート<ref name="sfjp200812">Template:Cite web</ref>。
  • OxygenOffice Professional (OOOP、O2OP) - 上記の Go-OO を基に、クリップアートやテンプレートなどの追加が施されたオフィススイート。

Go-OO

Go-OO には、サン・マイクロシステムズの判断でライセンスやビジネス上の理由により OpenOffice.org に取り込まれる可能性が低い拡張機能が取り込まれている<ref name="sfjp200812" />。2010年1月現在、 Windows 版 と Linux 版、Mac OS X 版がある。 Novell が開発を推進しており、 UbuntuopenSUSEDebianMandriva Linux などの Linuxディストリビューションで採用されている OpenOffice.org は正式版ではなく、この Go-OO である<ref name="sfjp200812" />。以下のような拡張がある。

  • OpenOffice.org よりも起動時間や応答時間が短くて高速に動作する<ref name="sfjp200812" />。
  • OpenOffice.org よりも優れたグラフィックス機能を持っている<ref name="sfjp200812" />。SVGWPG形式、EMFファイルをインポートすることができる<ref name="sfjp200812" />。
  • プレゼンテーション向けの3Dトランジション機能を備えている<ref name="sfjp200812" />。
  • 任意の条件を満たすセル値が検索可能なスプレッドシート (Calc) 向けのソルバーを導入している<ref name="sfjp200812" />。
  • VBA マクロと Office 2007 の OpenXML ファイル形式をサポートする<ref name="sfjp200812" />。

OpenOffice.org Portable

PortableAppで開発した、USBメモリなどに入れて持ち運べるようにしたOpenOffice.org<ref>http://portableapps.com/apps/office/openoffice_portable</ref>。 レジストリを使わないためインストールが不要。 2009年1月現在、英語版・中国語版(簡体字)・日本語版などいくつかの言語版が出ている<ref>http://portableapps.com/apps/office/openoffice_portable/localization</ref>。

バージョンアップ履歴

バージョン リリース年月日 特徴
StarOffice   ドイツの StarDivison 社が開発・販売していたオフィススイート。オフィススイート分野での Microsoft Office の独占的シェアを切り崩すため、サン・マイクロシステムズは1999年に同社を買収し、 StarOffice 5.2 を無償公開するとともに、2000年10月、 StarOffice のソースコードを公開し、 OpenOffice.org プロジェクトを立ち上げた。
Build 638c 2001年10月13日 最初のマイルストーンリリース
1.0 2002年5月1日(英語版) 初の正式版となった 1.0 には、Writer(ワープロ)、Calc(表計算)、Draw(描画ツール)、Impress(プレゼンテーション)、HTML Editor(HTML編集)、Math Editor(数式作成)が含まれていた。
1.1 2003年9月2日(英語版)/10月9日(日本語版) 新たに PDFFlash 形式の書き出し機能、マクロレコーダ機能などが追加され、 Microsoft Office との互換性がより一層向上したほか、多くのバグが修正された。このバージョンから、日本語の禁則処理が正常に作動するようになっている。
1.1.1 2004年3月30日(英語版)/5月21日(日本語版) マイナーバージョンアップ。509個のバグ修正に加えて、いくつかの新しい機能が盛り込まれた。
1.1.2 2004年6月21日(日本語版) dBASE 形式データベースファイルのサポート強化やインターネット上から好みのフォントをダウンロードし追加できる「FontOOo オートパイロット」(ただし、まだ欧文フォント中心である)といった機能追加が行われたほか、 GIF の特許切れを受け、 GIF 関連の機能制限が撤廃された。
1.1.3 2004年10月4日(英語版)/10月27日(日本語版) 1.1.2からのバグフィックス版で112個のバグが修正された。
1.1.4 2004年12月22日(英語版)/2005年1月17日(日本語版) 1.1.3からのバグフィックス版で81個のバグが修正された。4月11日 に OpenOffice.org 1.1.4 と 2.0 ベータ版に、不正な Word 文書を読み込むことでバッファオーバーフローを引き起こすセキュリティホールが発見される。4月18日に 1.1.4 日本語版の修正モジュール公開。
1.1.5 2005年9月14日(英語版)/9月15日 (日本語版) 4月11日に見つかったセキュリティホールの修正の他、 OpenDocument 形式のファイルのインポートにも対応した。2006年6月29日に、 1.1.5 と 2.0.2 にマクロや Java アプレットの扱いに関する脆弱性が発見されたと発表されており、7月18日にその修正モジュールが公開されている。
2.0 β2 2005年8月31日(日本語版) 9月6日ライセンス形態を変更し、LGPL に一本化。2.0ベータ2以降のリリースはLGPLとなる<ref>License Simplification</ref>。
2.0 2005年10月20日(英語版)/10月27日(日本語版) PDF出力の強化や OpenDocument 形式の標準サポート、加えて浮動ツールバーやネイティブのインストーラが採用された。
2.0.1 2006年1月7日(日本語版) 差し込み印刷ウィザードの拡張、箇条書きのデフォルト記号の明瞭化、ダイアログでオプションの表示と非表示の設定を可能化などが行われる。
2.0.2 2006年2月27日(英語版)/4月3日(日本語版) スペルチェック辞書が統合された。 Linux 版において、太字および斜体のフォントデータを内包していないフォントに太字、斜体効果をかけられるようになった。
2.0.3 2006年6月30日(英語版)/7月18日(日本語版) 6月29日に発表された3つの重大なセキュリティホールの修正と、PDF出力時の詳細設定を行う機能の追加が行われた。 1.1.5 向け修正モジュール<ref>[3]Template:リンク切れ</ref>もリリース。なお、日本語版にはフォントの扱いに不具合があり、修正ファイル<ref>[4]Template:リンク切れ</ref>が公開されている。
2.0.4 2006年10月13日(英語版)/11月2日(日本語版) ソフトウェアアップデート通知機能の追加やPDF出力時の暗号化対応、「OpenOffice.org Extensions」と呼ばれるアドオンアプリケーション環境の搭載、 LaTeX 形式でのファイル出力(日本語等マルチバイト文字は未対応)の追加などが行われた。なお、本バージョンでも日本語版にはフォントの扱いに不具合があり、修正ファイル<ref>faq/4/45 - OpenOffice.org Q&A</ref>が公開されている。
2.1 2006年12月12日(英語版)/2007年1月5日(日本語版) プレゼンテーションソフト「Impress」において、マルチディスプレイに対応し、Calc で HTML への出力機能の改善が図られた。また、複数の脆弱性が修正された。
2.2 2007年3月29日(英語版)/5月8日(日本語版) 標準でカーニングを有効にすることでテキスト表示品質を改善した。表計算ソフト「Calc」において Microsoft Excel ファイルのサポートを改善した。 Windows Vista 対応と Intel Mac 対応を改善した。また、複数の脆弱性が修正された。
2.2.1 2007年6月12日(英語版)/7月12日(日本語版) 悪意のあるRTF形式のファイルを開いた場合に任意のプログラムが実行される脆弱性を初めとした複数の脆弱性が修正された。
2.3 2007年9月18日(英語版)/10月4日(日本語版) グラフウィザードが改善され、点のみのグラフやグラフの3D表示に対応。 Impress が新たに自由にアニメーションを可能にする機能を搭載した。またTIFFファイルの処理に関する整数オーバーフローに起因する深刻な脆弱性が修正された。。日本語版では「滑らかな線」ダイアログが小さすぎて一部設定が変更できない不具合があり、修正ファイル<ref>[5]Template:リンク切れ</ref>が公開されていた。ただし、十分なテストを経ていないため、この機能を利用しないユーザーの適用は推奨されていない。
2.3.1 2007年12月3日(英語版)/12月5日(日本語版) データベースエンジン「HSQLDB」に存在する、深刻な脆弱性の修正。
2.4 2008年3月27日(英語版)/4月2日(日本語版) PDF/A に準拠したPDFを作成できるようになった。 Base において、Microsoft Office 2007 Access のファイル形式がサポートされるようになった。
2.4.1 2008年6月10日(英語版)/6月21日(日本語版) 脆弱性やバグの修正が行われた。
2.4.2 2008年10月29日(英語版)/12月4日(日本語版) 特殊な WMF/EMF データを内包した文書を開く際にバッファオーバーフローが発生する脆弱性など、18個の不具合の修正が行われた。
3.0 2008年10月13日(英語版/日本語版) アイコンやツールバーの外見を一新し、スタートセンターと呼ばれる、各機能を呼び出すことのできるメニューが追加された。 Calc ではソルバー機能が向上し、最大列数が1024に拡張された。 Writer では表示倍率を変更できるズームスライダが追加された。 Impress では独自の表機能を追加するなど、さまざまな新機能が搭載された。 ODF 1.2 対応。Microsoft Office 2007/2008 の新しい文書形式(*.docx, *.xlsx, *.pptx など)に対応。また、このバージョンから Mac OS X にネイティブ (Cocoa) 対応した。
3.0.1 2009年1月27日(英語版)/2月15日2月19日(日本語版) 脆弱性等の修正が行われた。
3.1 2009年5月7日(英語版/日本語版) Calc 、 Impress 、 Draw に Writer と同様のズームスライダが追加された。さらに Calc では、印刷倍率を変更できる倍率スライダが追加された。 Windows 上の Writer で Microsoft IMEATOK の再変換機能を利用可能になり、ドロー画像にたいしてアンチエイリアス効果が加えられるようになった。
3.1.1 2009年8月31日(英語版/日本語版) 悪意のある Microsoft Word 文書を処理した際に発生する脆弱性の修正、および不具合の修正が行われた。
3.2 2010年2月11日(英語版/日本語版) バブルチャートに対応し、Impressに新たに二つのレイアウトが追加された。なお、「日本語環境改善拡張機能」を導入し、Writerを起動すると「一般的なエラー」ダイアログが表示される不具合(OKボタンを押せば起動するので動作に支障はない)が存在するため注意が必要<ref>Template:Cite web</ref>。また、以前のバージョン3.0 よりもワープロや表計算ソフトの起動時間短縮が図られた<ref>http://www.openoffice.org/dev_docs/features/3.2/#general_speed</ref>。
3.2.1 2010年6月4日(英語版/日本語版) オラクルによるサン・マイクロシズテムズの買収完了と開発元移行により、サン・マイクロシズテムズのロゴがオラクルのロゴに置きかえられた。また、OOo自体のロゴやアイコンも同時に変更された。また、脆弱性の修正が行われた。
3.3 2010年内にリリースを予定<ref>OOoRelease33</ref>

脚注

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関連項目

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外部リンク

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